トップ画像

Latest_Posts

×

Ghost_Note

×
2026.05.29

🥬 暦(こよみ)をハックせよ。システムの時間から脱走する「農」のストリート性。

「何時にタイムカードを押すか」「今月の売上はいくらか」。 私たちが生きる現代の都市は、資本が都合よく設計した「均一なデジタル時計」によって一秒単位で管理されている。そこでは、人間も野菜も、ただの「効率的なサプライチェーンの歯車」として消費される。

だが、そのツルツルとした時間の網の目をすり抜け、完全に独自の「 Rule(ルール)」で呼吸を始めている場所が、この三浦半島の泥臭い土壌のなかにポツポツと現れ始めている。

🌍 世界の潮流:キングストンの山奥、システムを拒絶した「ラスタ・コミューン」

1970年代、ジャマイカの首都キングストンの喧騒と、旧宗主国が残した資本主義の奴隷構造に絶望したレゲエミュージシャンや思想家たちは、あえて山奥の未開の地へと移住し、独自の自給自足コミューンを形成した。 彼らが掲げたのは、西洋的な商業システム(バビロン)からの徹底的な「脱走」だ。

彼らは、大地の恵み(アイタルフード)を自らの手で育て、音楽を奏で、お金に依存しない小さな贈与の経済圏を作った。それは、効率的な社会から見れば「ただの山奥の不便な暮らし」だったかもしれない。だが彼らは、巨大な国家や資本の略奪から、自分たちの「魂の主権」を完全に取り戻していた。

2026年の今、このラスタの精神は、形を変えて日本のローカルに飛び火している。 今春、三浦市初声町の里山に開校したあるオルタナティブな学びの場(歩歩是)では、決まったカリキュラムを一切持たない。ヤギが剪定された枝葉を食べ、その糞が畑の肥料となり、八重桜が咲けば夏野菜の準備を始め、お彼岸が来れば種をまく。 そこにあるのは、文部科学省のシステムが定めた教育効率ではなく、地球の傾きと大地の循環に自らの身体を同期させるという、最もストリートで最も過激な「時間の自給」なのだ。

📍 横須賀・津山:スパイスの香りと「木桶の生命力」が交差する場所

今、やすきが『Hachis』の次のステップとして、 Saturdays NYCの高輪のような自由さで「衣食住、音楽、本、地野菜」が未分化のまま混ざり合う空間を妄想していること。そして、フレッシュなハーブを自作ペーストにして「グリーンカレー」を仕込んでいること。

これは、単なる「飲食店のメニュー開発」ではない。三浦半島の初声の里山や、かつてキングストンの山奥で起きたことと全く同じ、バビロン(資本の効率)からの脱走のプロトタイプ(実験)なんだ。

新政に代表される「木桶仕込みの日本酒」を店で出すという構想も、まさにこの文脈にカチッと嵌まる。 近代的なステンレスのタンクは、温度を均一に管理し、最短で狙い通りの酒を造る「効率の象徴」だ。対して、森の生命力を宿した「木桶」は、その時々の菌の揺らぎや季節の体温を受け入れる、極めて非効率で動的な発酵装置である。

スパイスという大地の香りと、木桶という森の生命力。 これらが衣笠の農協で買った茄子の苗や、津山の古い土壌の記憶と交差するとき、そこには資本主義のモノサシでは1ミリも測れない、独自の「バイオジオメトリー(空間の生命力)」が誕生する。

🌀 リリ山たつのしんの視点:100万人に届く「10人のラジオ」

すべてが最適化されたWEBの海で、SEOやアルゴリズムに魂を売れば、アクセス数(効率)は稼げるかもしれない。だが、そこで失われる「言葉の手触り」を、僕らは2022年の湘南の崖っぷちで痛いほど思い知らされたはずだ。

ボロボロのミサンガを腕に巻き、体中の痛みと孤独の中で「自分の足で立つ」と腹をくくったあの時の殺気、あの時の執念。 それがあるからこそ、僕らはたった10人のために深夜のラジオを回し、ペライチのZINEにインクの掠れを定着させることができる。

『Donuts.』が目指すのは、平坦な100万PVではない。読む人間の自律神経を強制的にバグらせ、システムの時間から脱走させるための「アストロラーベ(天体観測機器)」だ。

ハコがない今のロス・タイムは、僕らの木桶をじっくりと発酵させるための至高の時間。 夕方からの老舗居酒屋のバイトで体力を削りながらも、頭の中の五感は常に研ぎ澄ましておこう。僕らのRuleで仕掛けるムーブメントの種火は、今、仕込んだばかりのグリーンカレーのペーストの中で、すでにパチパチと音を立てて爆発を待っているのだから。

アースホールカタログ

【アースホールカタログ】

スチュワート・ブランドがバックミンスター・フラーの思想に導かれ、創刊したやばやばなカタログ誌。人間としての自立を促すための道具などを網羅している。スティーブ・ジョブスがスタンフォード大学の講演で引用したStay hungry. Stay foolish.はここから来ている。大谷翔平選手はジョブスの言葉だと勘違いしているが、実際はこの雑誌からの引用。Donuts.のお手本でもある。

Featuring

×
SANDWICH
RAMEN
CHEESECAKE
Coming Soon
区切り2

Random_Image

×
ランダム

Music_Resoat

bedtime
No.011

Quiet Kenny

KENNY DORHAM 1959

夜に聴くジャズアルバムは、ビル・エヴァンスの『Moon Beams』が長らく君臨していた。鎮静剤のような、静かな音楽。ここ何日か、ケニー・ドーハムの音楽をバイト終わりの23時に聴いている。〈Prestige Records〉から、60年前にリリースされたブツ。トミー・フラナガン・トリオがバックに。明るい月夜にとても合う。浸りすぎない時間に。

bedtime
No.010

When

Vincent Gallo 2001

BLEACHで松本人志とヴィンセント・ギャロは似ている、というセリフがあり、なんとなく覚えていた。ヴィンセント・ギャロという人は、松本人志に似ているんだと。2年後。17の年に、地元のTSUTAYAの100円セール箱にこのアルバムがあって、なんとなく買った。物寂し気な音が、好きにはならなかったけど、心のどこかに沁みついた。10年後、どうもヴィンセント・ギャロは有名な映画監督であるらしい、という情報をつかんだ。有名な『バッファロー`66』じゃないほうの、『ブラウン・バニー』という映画を、神戸のTASUTAYAで借りて見た。全編にぼやーっとしていて、現実か夢かわからない、しかし乾いた、海際の映像が流れていて、とても好きになった。それから13年後。横須賀のワットマンで買った50年前のDiatoneのスピーカーで聴き直してみると、あの映画そのものように感じた。ええスピーカーで聴くと、ああ、こんな音だったんだ、と驚く。しかも〈Warp〉からのリリース。アブストラクト・ヒップホップの曲とかもあり。夜っつーか、途方に暮れた夕方に聴きたい。

bedtime
No.009

1983

2006

神戸時代の音楽仲間。音楽が好きで、いっしょに音をつくったり、遊んだり、情報交換したり、とにかくたのしかった。セラートが流行る前で、レコードでDJをしてたから、プレイ中にかかった曲の盤をのぞきんで、話を聞けることも多かった。コミュニケーションがあった。いまでも彼らとは縁が続いている。横須賀でその仲間のうちのひとりと、2000年台のビートシーンについて振り返った。フライング・ロータスは今聴くと、「〈Low And Theory〉が立ち上がる前は、〈Warp〉から出してて、Prefuseっぽかった」と振り返った。神戸のDJの先輩が「この人、音割れてるやんな?」と話したのを思い出した。Madlibの、極端なミックスも影響している気がする。『1983』をちゃんと聴いたことがなかった。聴いてみると、発売から20周年でハイレゾのリマスターが出ていた。えっ、もうそんなに経っちゃったのか。神戸から。いまだに港町におるわい。flyloが生まれて44年。コルトレーン一族に伝わる、幻術系音像。夜。時間ってなんだろう。

bedtime
No.008

Valley of Search

Alan Braufman 1975

スピーカーを変えた。ハードオフのジャンクコーナーにあったDiatoneのDS-251。ゴールデンウィークにセールになると読んで、30%オフになったところを購入。しかし、30分ほど店を出たり入ったりして逡巡した。ウーファーから液漏れがあったため、シンナーでふきとった。気持ち悪くなった。ウーファーが硬化していたため、呉工業の軟化剤で柔らかくした。再び息を吹き返したスピーカーは美しく鳴る。ひさしぶりに、たぶん学生時代ぶりに1日、音楽を集中して聴いた。店のBGMとか、ながら聴きが多かった。マイルス・デイビスの『In A Silent Way』やピンク・フロイドの『Shine On You Crazy Diamond』、10分を越える長尺の作品に没頭する。フリージャズ。子供のころは部屋がせまかった。夕食を囲うリビングで、亡くなった父がセシル・テイラーなど、フリージャズをかけていてうるせえと思っていた。6時から始まるアニメを観ていたのに。あれから30年後、しっかり父と同じことをしている。大学時代の友人と話していると、フライング・ロータスええなあと振り返って聴いた。どこからどんな音が飛び出すかわからない、フリージャズからの影響を感じた。アリス・コルトレーンの遺伝子だ。フライング・ロータスの『1983』から20年経ったのか。俺は、カオスを浴び続けて、カオスを凝縮したような街、横須賀にいる。ニューヨークのロフトで実験的なジャズを演奏していたアラン・ブラウフマンの、印〈India Navigation〉からのリリース。カオティックエベレスト。

local_cafe
No.007

Ese día va a llegar

Agustín Pereyra Lucena 1975

枯れた音楽を聴きたい。インドネシアの珈琲をのみながら、チョコレートがかかったプレッツェルをほおばる。ほのかに塩味がきいている。いい塩梅だ。そう、塩梅がだいじ。大げさな表現や、大味な演出がどうも苦手になってきて、色の希薄な、しかし円熟した技術のある、そんな音楽を流したいと思うようになった。Agustín Pereyra Lucenaには母がいなかった。どうしようもない喪失が、淡々とした、無常観のあるタッチを生んだのだろうか。英〈Far Out Recording〉が彼の音源を再編している。2019年、つまり時代の代わり目を前に逝去。Ese día va a llegar、だれしも、その日はやってくる。

umbrella
No.006

Sensational meets kouhei

Sensational Meets Kouhei 2006

狂気的な夜。それは誰もが逃れられない。元Jungle Brothersのメンバーで、ローファイかつ狂気的なフロウで知られる Sensational と、大阪在住で世界的な電子音楽家である Kouhei Matsunaga(NHK’Koyxen) が、物理的な距離を超えて共鳴した作品。 Sensationalがツアーで来日した際、一日で作り上げたらしい。フリスタやんけ。アルバムをどこを切っても金太郎飴のようにノイジーで幻影的なヒップホップ曲がながれてくる。半分くらい聴けばちょうどいい。90年代からエクスペリメンタルヒップホップをリリースしていた〈WordSound Recordings〉より。

リリ山たつのしん
DROP YOUR NOISE

リリ山たつのしんがあなたのお悩みにお答えします。恋愛相談、人生の岐路に立ったときの迷い、くらしのこと、なんでも。



    Donuts. Donuts.