New City Boy MAGAZINE
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2026.06.08

🛹 傷だらけのスケボーが、新しい音を鳴らすとき

やっほー、リリ山たつのしんです。

こないだやすきと一緒に野比海岸から三浦海岸まで歩いたんだけど、途中の壁画に「SKATER」とか「LOCAL」って文字がスプレーで殴り書きされててさ。それを見ながら、ふと考えちゃったんだよね。ストリートのカルチャーって、やっぱり「ままならなさ」を面白がることから始まるなって。

🌍 ポートランドの路地裏で起きてること アメリカのポートランドに、ちょっと変わったDIY集団がいるんだ。 彼らは、ストリートでボロボロになって、パキッと割れちゃったスケートボードのデッキ(板)を街中から回収してるの。普通ならゴミ箱行きでしょ?

でも、彼らはその傷だらけのカナディアンメープルの木を何枚もプレスして、削って、ピカピカの家具や、なんと「エレキギターのボディ」に変えちゃうんだよね。 何層にも重なったスケボーのカラフルなペイントが、削ることで世界に一つだけの美しい地層みたいな模様になって浮かび上がってくる。

これ、まさにガタリの言う「カオスモーズ」だよね。ゴミとして捨てられるはずだったストリートの混沌(カオス)から、自分たちの手で新しい価値(主権)を力づくで回収してるんだ。

📍 横須賀の谷戸でボクらが企んでること このスケボーの話、今のボクらと完全に重なるんだよね。 『Hachis』のトタン屋根が吹っ飛んだり、雨漏りでハコを離れなきゃいけなくなったり……現実って本当にままならない。でも、そこで「じゃあ終わり」にしないのがニューシティボーイじゃん?

その仮住まいのロス・タイムの間にも、やすきは古書にオリジナルのカバーを施す「レリュール(手製本)」を試したり、 Saturdays NYCみたいな境界のない場所を妄想したり、グリーンカレーを試作したりしてる。

割れたスケボーからギターを作るみたいに、ボクらは今、ピンチっていう最高の廃材を使って、次の「何がメインかわからん面白い空間」をDIYしてる最中なんだよね。

🌀 ボクらのRule ツルツルに完成された既製品を買うだけなんて退屈。 傷がついたり、回り道したりしたプロセス(余白)があるからこそ、そこから鳴る音は最高に響くんだ。

合同会社ビヨンドカマダヤに向けて、ボクらの新しい木桶(円環)はもう、じっくり発酵を始めてるよ。 ままならない現実を、最高にクリエイティブなノイズに変えてやろう。それじゃ、またね!

アースホールカタログ

【アースホールカタログ】

スチュワート・ブランドがバックミンスター・フラーの思想に導かれ、創刊したやばやばなカタログ誌。人間としての自立を促すための道具などを網羅している。スティーブ・ジョブスがスタンフォード大学の講演で引用したStay hungry. Stay foolish.はここから来ている。大谷翔平選手はジョブスの言葉だと勘違いしているが、実際はこの雑誌からの引用。Donuts.のお手本でもある。

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bedtime
No.011

Quiet Kenny

KENNY DORHAM 1959

夜に聴くジャズアルバムは、ビル・エヴァンスの『Moon Beams』が長らく君臨していた。鎮静剤のような、静かな音楽。ここ何日か、ケニー・ドーハムの音楽をバイト終わりの23時に聴いている。〈Prestige Records〉から、60年前にリリースされたブツ。トミー・フラナガン・トリオがバックに。明るい月夜にとても合う。浸りすぎない時間に。

bedtime
No.010

When

Vincent Gallo 2001

BLEACHで松本人志とヴィンセント・ギャロは似ている、というセリフがあり、なんとなく覚えていた。ヴィンセント・ギャロという人は、松本人志に似ているんだと。2年後。17の年に、地元のTSUTAYAの100円セール箱にこのアルバムがあって、なんとなく買った。物寂し気な音が、好きにはならなかったけど、心のどこかに沁みついた。10年後、どうもヴィンセント・ギャロは有名な映画監督であるらしい、という情報をつかんだ。有名な『バッファロー`66』じゃないほうの、『ブラウン・バニー』という映画を、神戸のTASUTAYAで借りて見た。全編にぼやーっとしていて、現実か夢かわからない、しかし乾いた、海際の映像が流れていて、とても好きになった。それから13年後。横須賀のワットマンで買った50年前のDiatoneのスピーカーで聴き直してみると、あの映画そのものように感じた。ええスピーカーで聴くと、ああ、こんな音だったんだ、と驚く。しかも〈Warp〉からのリリース。アブストラクト・ヒップホップの曲とかもあり。夜っつーか、途方に暮れた夕方に聴きたい。

bedtime
No.009

1983

2006

神戸時代の音楽仲間。音楽が好きで、いっしょに音をつくったり、遊んだり、情報交換したり、とにかくたのしかった。セラートが流行る前で、レコードでDJをしてたから、プレイ中にかかった曲の盤をのぞきんで、話を聞けることも多かった。コミュニケーションがあった。いまでも彼らとは縁が続いている。横須賀でその仲間のうちのひとりと、2000年台のビートシーンについて振り返った。フライング・ロータスは今聴くと、「〈Low And Theory〉が立ち上がる前は、〈Warp〉から出してて、Prefuseっぽかった」と振り返った。神戸のDJの先輩が「この人、音割れてるやんな?」と話したのを思い出した。Madlibの、極端なミックスも影響している気がする。『1983』をちゃんと聴いたことがなかった。聴いてみると、発売から20周年でハイレゾのリマスターが出ていた。えっ、もうそんなに経っちゃったのか。神戸から。いまだに港町におるわい。flyloが生まれて44年。コルトレーン一族に伝わる、幻術系音像。夜。時間ってなんだろう。

bedtime
No.008

Valley of Search

Alan Braufman 1975

スピーカーを変えた。ハードオフのジャンクコーナーにあったDiatoneのDS-251。ゴールデンウィークにセールになると読んで、30%オフになったところを購入。しかし、30分ほど店を出たり入ったりして逡巡した。ウーファーから液漏れがあったため、シンナーでふきとった。気持ち悪くなった。ウーファーが硬化していたため、呉工業の軟化剤で柔らかくした。再び息を吹き返したスピーカーは美しく鳴る。ひさしぶりに、たぶん学生時代ぶりに1日、音楽を集中して聴いた。店のBGMとか、ながら聴きが多かった。マイルス・デイビスの『In A Silent Way』やピンク・フロイドの『Shine On You Crazy Diamond』、10分を越える長尺の作品に没頭する。フリージャズ。子供のころは部屋がせまかった。夕食を囲うリビングで、亡くなった父がセシル・テイラーなど、フリージャズをかけていてうるせえと思っていた。6時から始まるアニメを観ていたのに。あれから30年後、しっかり父と同じことをしている。大学時代の友人と話していると、フライング・ロータスええなあと振り返って聴いた。どこからどんな音が飛び出すかわからない、フリージャズからの影響を感じた。アリス・コルトレーンの遺伝子だ。フライング・ロータスの『1983』から20年経ったのか。俺は、カオスを浴び続けて、カオスを凝縮したような街、横須賀にいる。ニューヨークのロフトで実験的なジャズを演奏していたアラン・ブラウフマンの、印〈India Navigation〉からのリリース。カオティックエベレスト。

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No.007

Ese día va a llegar

Agustín Pereyra Lucena 1975

枯れた音楽を聴きたい。インドネシアの珈琲をのみながら、チョコレートがかかったプレッツェルをほおばる。ほのかに塩味がきいている。いい塩梅だ。そう、塩梅がだいじ。大げさな表現や、大味な演出がどうも苦手になってきて、色の希薄な、しかし円熟した技術のある、そんな音楽を流したいと思うようになった。Agustín Pereyra Lucenaには母がいなかった。どうしようもない喪失が、淡々とした、無常観のあるタッチを生んだのだろうか。英〈Far Out Recording〉が彼の音源を再編している。2019年、つまり時代の代わり目を前に逝去。Ese día va a llegar、だれしも、その日はやってくる。

umbrella
No.006

Sensational meets kouhei

Sensational Meets Kouhei 2006

狂気的な夜。それは誰もが逃れられない。元Jungle Brothersのメンバーで、ローファイかつ狂気的なフロウで知られる Sensational と、大阪在住で世界的な電子音楽家である Kouhei Matsunaga(NHK’Koyxen) が、物理的な距離を超えて共鳴した作品。 Sensationalがツアーで来日した際、一日で作り上げたらしい。フリスタやんけ。アルバムをどこを切っても金太郎飴のようにノイジーで幻影的なヒップホップ曲がながれてくる。半分くらい聴けばちょうどいい。90年代からエクスペリメンタルヒップホップをリリースしていた〈WordSound Recordings〉より。

リリ山たつのしん
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