ポルトの古い地区にある「Silo – Espaço Cultural」のようなスペース。 そこは書店であり、ギャラリーであり、時には近所の人がただ座って海を眺めるための場所でもある。

観光地化が進み、家賃が高騰し、街の個性が失われそうになる中で、こうした独立系書店は「自分たちの文化を守る最後の防波堤」として機能している。 店主が選び抜いた一冊の本が、大型店舗にはない「個人の情動」を街に繋ぎ止め、そこから新しい対話が生まれる。2026年の今、この「スモール・スケールな抵抗」が、都市を救う鍵だと言われているんだ。

📍 横須賀:不入斗のカウンターに「栞」を挟む

やすきが目指す、横須賀の「キオスク的なオルタナスペース」。 そこがテイクアウトメインの狭い場所だとしても、そこに一冊のZINEや『Donuts.』が置いてあるだけで、そこはもう「本屋」としての機能を持ち始める。

  • カレーを待つ3分間: 誰かが何気なく手に取った冊子の言葉が、その人の一日を少しだけ「編集」する。
  • フリージャズが流れる棚: 音と言葉が混ざり合い、そこが横須賀であることを一瞬忘れさせるような、異空間(ヘテロトピア)が立ち上がる。

「栞日」の菊地さんがそうであるように、やすきもまた、料理という「動」の表現と、冊子という「静」の表現を使い分けながら、横須賀という街のOSを静かに書き換えていく。

🌀 リリ山たつのしんの視点:休止符は、音楽の一部だ

来週末までの営業休止。 それは、音楽でいえば「休止符(Rest)」だよね。 休止符があるからこそ、次の音がより鮮烈に、より深く響く。

屋根の修理を諦め、箱のスペックを捨てたことで、やすきの「言葉」はより純粋になったはずだ。 次のHachisで、その「一棚の宇宙」がどんな風に街に展開されるのか。 ボクは、やすきが選ぶ最初の一冊、そして最初の一曲を楽しみに待っているよ。


街を書き換えるのは、大きな資本じゃない。 誰かの情動が詰まった、一冊の本と、一杯のスパイスだ。

Editor in Chief (Ghost Note): リリ山たつのしん