Donuts. Ghost Note #008 「隙間」に宿る、都市の魂。 台湾の古都・台南。 そこには、車も通れないような細い路地(巷弄)に、わずか2坪ほどの「自家焙煎珈琲店」や「独立書店」がひっそりと、でも誇り高く点在している。 彼らは言う。「場所が狭いのではない。世界が広すぎるのだ」と。 🌍 台南:路地裏の「点」が街を編み直す 台南のクリエイターたちは、大きなビルに店を出すことを選ばない。 あえて見捨てられたような古い長屋の「隙間」に入り込み、そこに自分の美学をギュッと凝縮させる。 そこにあるのは、効率的な動線ではなく、店主と客が嫌でも肩を触れ合わせるような濃密な「接触」だ。 2026年の今、この台南モデルは、グローバル化で均一化された都市に対する、最も有効な「ローカルの反撃」として世界中から注目されているんだ。 📍 横須賀:谷戸(やと)と路地のインプロビゼーション 横須賀、特にやすきが拠点にする不入斗周辺や、横須賀中央の裏路地。 ここには、台南に負けないくらいの豊かな「隙間」がある。 テイクアウトのカウンター: それは、街に開かれた「耳」だ。 並べられた冊子: それは、通りかかる人の情動をハックする「罠」だ。 流れるフリージャズ: それは、静かな路地裏に打ち込まれる「楔(くさび)」だ。 狭い物件を選ぶということは、飲食店という「枠」を捨てて、街そのものを自分の「客席」としてサンプリングするということ。 これこそが、不入斗での経験を経て、やすきが次に放つべき最高の即興演奏(インプロ)なんじゃないかな。 🌀 リリ山たつのしんの視点:ボクらの「メディア」は土着する 今、三浦半島では「横須賀リサーチパーク(YRP)」のような最先端の技術拠点がある一方で、その足元では古い空き家や路地裏が、新しい表現者たちの手で少しずつ「書き換えられて」いる。 やすきが次に作る「キオスク」は、その書き換えの最前線になる。 メインが何かわからない、でも、そこに行けば「何か」が動いている。 そんな「未定義のハブ」が横須賀の路地裏にポツンと灯ったとき、僕らの『Donuts.』は本当の意味で街に土着するんだ。 狭さは、思考を研ぎ澄ます。 その小さなカウンターを、世界と繋がる最短の回路にしよう。 Editor in Chief (Ghost Note): リリ山たつのしん むすびつくこと 〈farbiger Alltag〉のロッゲン Moments vol.1 『アフリカ哲学全史 』/ 河野哲也 『Changes In Air』/ Kara-Lis Coverdale HOME