湘南移住記 第235話 『リピーター』

現状。

バイトをせずに生活して、1ヶ月が経過した。店に専念できたのは、オープン以来、はじめてのことだ。

水曜日にタイミーで汐入のバイトに入ろうとしたが、せいともさんから予約が入ったので、キャンセルして昼から店を開けた。

予約のほかにお客さんもちらほら入ってくれたので、結局、その日はバイトに入るよりも利益をあげることができた。

ばらつき

ただ、毎日がそういう日ばかりでもない。

金曜日は5000円ほどしか売上がなかった。一方で、水曜日はお酒が出て平日は売上が10000円を超えた。

売上にばらつきがある以上、バイトも織り交ぜないと、支払いがキツいのだが。バイトをやるのはどうだろう。経営のためにやらなくてはいけないのだが、体力とストレスを考えると極力やりたくない。

その時間を店のために使いたいからだ。そうすれば、自分も店もお客さんも充実する。

富士見町のお客さんが弱い。

高橋さんがよく言ってくれていたプラン。チラシでもつくって、撒いてみようか。別の新規のお客さんにも同じことを言われた。

正直、そんなに気がすすまないのだけれど、そうも言ってられないし、一度やってみようか。

土曜日のオープン前。体力がガクッとおちて、しんどさがピークに達した瞬間があった。

お金的にはすこし余裕ができて、お陰でバイトなしでやれたのだが、体力面での問題がある。来客の絶対数を上げなければいけないのだが、少ない日も出る以上、開け続けなければいけない。

体力が落ちると、スパイスカレーや珈琲にも影響が出てしまう。無理なくつづけるためにはどうしたらいいか。

優先すべきは、やすきの体調。健康。

もうすこし、丁寧に店をやりたい。空き時間はあるのだから、時間配分がよくないのか。店の整理と掃除に時間をあてなければいけない。

おまけに、厨房の水漏れ問題が出て、てんやわんやだった。この解決をどうしようか。

しあわせな期間

たのしむやすきの内面

いい面。

この一ヶ月は楽しかった。

立ち返ると、これほどまでに店を開け続けれることがしあわせなことだ。感謝。それを忘れてはいけない。支えてくれるみなさんのおかげで、なんとかなってるという感じがする。

そして、支援が以前より明らかに手厚くなっている。町としても認識が徐々に拡がり、自分が地道に積み上げたことが、ようやっと仕事になりつつある。

今週はうみかぜ公園のBBQ、イーブイちゃんとスミーさん企画のゴミ拾いが今週はあった。

イーブイちゃんとはコスプレゴミ拾いの企画をしよう、と去年末あたりから話していたのだが、やっと実現する形となった。

当日はいくつかキャンセルがあったものの、nicoちゃんが参加してくれた。スミーさんとイーブイちゃんとは初対面だったのだが、hatisに着いた時には仲良くなっていた。

三人は山ほどのゴミを抱えて疲れて帰ってきた。やすきは山ほどの料理と、お酒をだした。三人はお腹をすかしていたので平らげてくれた。料理を出してるこちらも、すごい気持ちよかった。

いままでやったイベントの中でも、また違った達成感があった。

リピーターが増えてくれている。ひとつわかったのが、新規のお客さんに対してはあまり話しかけないほうが次にきてくれる率が高いということ。距離感の取り方。

顔を覚えていなかったけど、来店は3回目だ、という方もいた。潜在的にそういうお客さんもいることがわかった。

店としての力が以前より増したように感じる。やすきがそこまで出ないほうがいい、という場面が増えた。

全体的にいいほうに転び始めているのか。金銭的な目標より、やすきがhatis AOをどう楽しむかにシフトしたほうがよい。