〈nephew〉の生ハムサンドイッチ 東京。 この日は、中目黒に13時30分に集まる約束があったのだが、先に朝食を食べに行こうと決めていた。お店の名前は、代々木八幡の<nephew>。幡ヶ谷の<cyodo>とも迷ったが、前日にインスタグラムでのモーニングの画像を見て、<nephew>にした。 モーニングの時間帯は、8:00~11:00までのようだった。併せて、朝の6時頃に起床。まず、不入斗にある<御嶽神社>にお参りする。このルーティンを入れると、自宅と往復で一時間はかかる。ひさしぶりの休日で、片付けたり、洗濯しながらゆっくり動いていると、出発が9時を過ぎてしまった。モーニングに間に合うだろうか。 京急から環状線に乗り継ぎ、渋谷駅で降りる。代々木八幡まで歩いていく。裏渋の通りへ向かって、代々木公園の方向へ。渋谷のミュージックバー<Cave>を見ときたくて寄った。もちろん、朝なので開いていない。外観は想像していたよりこじんまりしていた。近くに廃ビルがあって、イカしたグラフティを堪能する。 廃ビルのすぐそばで工事をしていた。警備員の方々にお疲れ様ですと挨拶をした。警備員を見ると、ご苦労様です、と言う習慣がある。同じエリアに、<茶亭 羽當 >もあった。<Blue Bottle Coffee>の創業者ジェームス・フリーマンがインスパイアを受けた店だ。 井之頭通りを北上していく。時間はすでに10:30に回っていて、これではとてもモーニングには間に合いそうにない。諦めて、富ヶ谷の<マルエツ>で200円の焼き芋を買って食べた。お気に入りの本屋<Shibuya Publishing & Booksellers>に寄りたかったが、まだオープンしていなかった。 意外だったのは、裏渋は歩いていて気持ちがよかった、ということ。日曜日だし、東京はごみごみしてるかな、と予想していたが、この辺りは抜け感があって、朝の光が体内に浸透していく。甘い焼き芋を頬張りながら、やすきは東京の街並を颯爽と通り過ぎてい行った。 30分は歩いただろうか。代々木八幡に着いた。4500年前、ここは高台で、竪穴住居があった。現代も、都心に近く、多くの人が住んでいる。もっとも、竪穴住居ではなく、堅牢なコンクリートのマンションだけど。 道端で、大量の子供たちが親御さんといっしょに、わらわらとなにかをしていた。黒いテントが3つ設置されていて、豚汁のようなものが振る舞われていた。やすきは輪になって豚汁を受け取りたかったが、そこまでの勇気はなかった。 渋谷から代々木八幡の途中にある壁 穏やかな朝の光につつまれて 実は、<nephew>には一度来たことがある。だが、都心のカフェは現金での支払いを認めおらず、やすきは用意がなかったのでおずおずと帰った。その時の反省から、都心のカフェを訪れるときはsuicaにお金をチャージしなければならない、と学んだ。 <nephew>はいつも迷ってしまう。たどり着くまでに、辺りを2周してしまった。目ぼしい目印もないのだが、細い三叉路の奥にある、とだけ記憶した。 青と白のテーマカラーがhatisに似ている 青い扉の店を見つけた。入口の左には古着だろうか、服の販売もある。今回は、事前にsuicaに現金をチャージしていたので、冷静に対処することができた。11:00は過ぎていて、モーニングタイムはとっくのとうに終わっていた。焼き芋も食べたし、珈琲と、レジ横のレモンケーキの注文にしようとしたが、やすきは思い立って、店員さんに「食事はできますか」と聞いた。 すると、眼鏡をかけた店員さんは、ちょっと待ってください、と後ろのスタッフに確認をとった。しばらくすると、照り焼きか生ハムのサンドイッチがあります、と返した。あぁ、サンドイッチか。束の間の逡巡をして、やすきは生ハムのサンドイッチを頼んだ。注文後、携帯を端末にかざして、今度は無事に決済を済ませた。 窓側のいい席に通してもらう。窓が角丸になっていて、テーブルがタイルだった。窓は摺りガラスになっていて、外は眺めれなっかった。注文が来る間、やすきは店内を見渡していた。天井にはユニットがいくつかある、無指向性のスピーカーが吊るされていた。音響にも気を遣っている、というだけでここがいいカフェだとわかる。90年代に影響を受けた現代のR&Bが選曲されていて、やすきはしばし耳を傾けていた。 厨房を眺めると、みな女性で、ニットキャップをかぶっている。入口の青と白の配色にしろ、コンセプトが貫き通されている。一人の背の高い女性が、エスプレッソマシンの上の棚からなにかを降ろしているのが見えた。 珈琲とサンドイッチが届いた。着弾、というやつ。珈琲の紙カップはオリジナルのもので、タイル張りのテーブルによくあっていた。 ホットラテ 650円 生ハムのサンドイッチ 価格覚えておらず 珈琲を啜る。驚いた。美味しい。カフェの食事はそこまで美味しくなくても納得できるが、東京のカフェはレベルが高い。まるでお味噌汁のように旨味がある。普段飲む珈琲とはまるで違った。サンドイッチを頬張って、チルタイムを過ごした。 活気のある店内。やすきは頬杖をついて、今後のことを考えていた。また自分の店がやりたいなあ、と思う。今なら、以前よりもっといい内容にできるのに。朝の光が、冬の気配を忘れたかのように、穏やかに窓から差し込んでいた。小さなため息をひとつついた。 SHOP NAME nephew 代々木八幡の裏通りにある「nephew」は、ストリート感と居心地の良さが絶妙にミックスされたカフェ&ビストロバー。 昼はコーヒーと焼き菓子でチルして、夜はスタイリッシュなカクテルで乾杯。 鮮やかなブルーが映える内装は、どこを切り取ってもフォトジェニックでセンス抜群。 お散歩がてらふらっと寄れば、日常がちょっとだけ特別になるはず。 自分らしく過ごせる場所を探してる大人に、こっそり教えたい一軒。 〒151-0063 東京都渋谷区富ケ谷1丁目7−2 Google Mapを見る むすびつくこと 〈musabi〉の米粉パン 〈ファリーヌ〉の明太ハムチーズサンド 〈前門飯店〉の餃子 〈みのり屋〉のごぼうサンド HOME