湘南移住記 第257話 『ネクスト立ち位置』

先週。暑さからか、客足が遠のき、売上がガタついた。掃除をしたり、手を動かしてはいたのだが、このままでいいのだろうか、という思いがよぎる。このまま夏を乗り切れるだろうか。

今週。巻き返す。ありがたい。

ただ、横須賀内の他のお店さん、人気店、あるいは日の出町など横浜のエリアでさえも、日中はお客さんが来ないという情報を入手している。このままのペースが維持できるとも限らない。

このところ、休みの日も動いていたので、今週の休みはしっかり休養をとることにした。

ゆっくり寝れる、と床につく。夜2時だったろうか、起きた。夏の暑苦しさは少なかった。寝起きの頭に、「俺もいつか死ぬのか」という考えが突如として沸いた。鏡を見た。自分が映っている。なんだか、恐くなってきた。

このままでいいのだろうか。という想いが湧いてきた。

hatisを成立させた。この店を続けていくことはできる。しかし、自分1人の体力任せであることには変わりはなく、長く続けていくためには、人を雇ったりとか、つづけていくためにも体制づくりは必須になる。

成立させたといっても、生活レベルが上がったわけではない。毎朝起きて、買い出しにいって、仕込みをして、店を開けて、閉めて、夜の買い出しか仕込みをして、寝て、そのくりかえし。

ベースは徐々に上がっているものの、最低限なので、大幅な下降線ができるともたなくなる。どこかで無理をしなければならなくなる。無理をすると反動がくる。どこかで止まらなければいけない。それを学んだこの2年間だった。

自分の人生でやりたいことが仕事にはなった。つくる喜びと店を開ける楽しみを得た。

みなさんとのご縁でhatisは支えられている。

折り返し

hatisが抱える大きな問題は、やすきが思っているようなことができていないこと。内装、メニュー、など、思い描いている店のクオリティが上がってきて、そのために設備投資をするお金が必要になる。

仕事の、つくる喜びを追求したい。よりよい店をつくりたい、という欲求。かねてよりの多拠点生活の夢もある。

UberEATSをはじめてみたけど、注文はうまいように入らず。メニューや写真の工夫がいる。

他の場所で販売の件は、まだ本決まりではない。

東京進出は、融資を受ける、という結論に達し、準備をしている。

周りで、新しいビジネスを始める動きがいくつかあった。立ち上げのエネルギー。県立大学駅周辺だけでも、店舗さんはかなり増えた。

自分の事業を持っている人で、何年か続けている人が新しいことをはじめようとしている、ということも耳に入っている。

みんなそれぞれ、次の段階に向けてすすんでいる。やすきも、同じように歩みを進めている。

人生が、もう折り返しに差し掛かった。無駄にできる時間はない信念をもって仕事に人生を捧げてきた人が、体調をくずし、仕事ができない状態になっているのをインスタグラムで見かけた。あんなに悔しいこともないだろう。

やることをやらなければ。

現状維持は永久にはつづかない。上がっていく可能性もあるが、体調もふくめ、なにかの拍子にガクッと下がる可能性も常に孕んでいる。そのために、ふだんから変化していく心構えが必要になってくる。