人生に影響を与えた曲10選 byミカ

今回はやすき編集長の企画です。

正直10曲に絞るのがとても困難だった。

あと当初入れようと思っていた曲がSpotifyになかったりして少し手こずりました。幸いYouTubeに公式PVがあるものだったので、本来入れたかった曲(決定稿に入れた曲も勿論大事な曲です)は追記にて補完させていただきます。

1.桜の季節/フジファブリック

不登校だった中学時代、両親の不在時は音楽専門チャンネルの「SPACE SHOWER TV(以降スペシャと呼ぶ)」を穴が空くほど見ていた。今回の選曲はその当時スペシャやラジオで知り感銘を受けたものが多いが、この曲ももれなくそう。

何度も何度も繰り返されるリフ、淡々と無表情で進むメロディーを歌うVo.志村くん。初めて聴いた時の衝撃と『なんだこのねじれた曲は!』と感じたのは今も忘れられない。

その後高校で軽音学部に入部したのはフジファブリックのコピバンをしたかったからで、その夢は高3の文化祭ステージにて叶った。パートはVo.とBa.をやらせてもらいました。ちなみにギターの子からは「この曲同じリフの繰り返しが多すぎてどこ引いてるのか迷子になる!」とクレームが来ました。笑

思い出の一曲です。

2.サンデイ/トルネード竜巻

2nd.Album「ふれるときこえ」より

歌詞をご覧いただくと分かる通り、メロディアスな音の上に乗る詞はそのほとんどが単語の羅列のみで構成されています。

歌詞カードを読んだとき、詳しく状況説明をせずとも、単語を聴くだけで私たちは脳内で各々に曲の背景をいわば勝手に想像してしまうことをやめられない。それに気付かされてとても衝撃的でした。
私はこの曲を初めて聴いた際、感情が断片的に流れ込んでくるようで歌の中の主人公と完全に同化した気になった。
切なくて寂しくて泣いた。記憶のかけらが花吹雪みたいに風に舞って自分を包み込むような情景が浮かぶ。

トルネード竜巻大好きなのですが、完膚なきまでに希望を打ち砕く完全なる無期限活動休止宣言をしています。一周回ってあんなに清々しい声明文は類を見ないよな…。

3.二人のアカボシ/キンモクセイ

キンモクセイの代表曲ですね。

多くのファンの方と同様、この曲でキンモクセイを知りました。そして私が生まれて初めて行ったライブは14歳の頃、キンモクセイが〈渋谷公会堂〉で開催したワンマンライブです。ここから私の音楽人生が始まってると言っても過言ではない。

16ビートをサラッと弾いてますが、よく聴くとかなり玄人なことをやっていて到底私には真似できなかった。キンモクセイ大好きなので他にもお勧めしたい曲がいくつもある…(「波」とか「真っ白」とか)

歌詞も叙情的で好きです。特に「また今日も汚れてく街は 蝕む煙を吐き出す」の辺り。

余談ですが前回100の質問で理想のデートに「首都高ドライブ」と書いたのは、この曲がVo.伊藤さんが夜明けの首都高を走っていたときに思い浮かんで作ったと聞いたからです。なので、アカボシを流しながら夜が明けかける前の首都高を走りたい。
何なら一緒に遠くへ逃げ去ってしまいたい(しませんが)

4.運命複雑骨折/THE BACK HORN

4th Album「ヘッドフォンチルドレン」より

7曲目に選曲した「生命線」も同じくバックホーンの曲なのですが、スペシャで日比谷野外音楽堂初ワンマンライブ「第一回夕焼け目撃者」のCMで「生命線」が使われており、一聴き惚れをしたのが私とバックホーンとの出会いです。
で、「生命線」と「夢の花(同時期に販売されたシングル)」が聴きたくてアルバム「ヘッドフォンチルドレン」を買うのですが…
結論をいうとヘッドフォンチルドレンには「生命線」は入っておらず、かわり(?)に2曲目がこの「運命複雑骨折」で慌てました。

『クソクソ歌ってるこんな曲を聞いてると知られたら次姉に「ミカちゃんがヤンキーになった!」と怒られそう、面倒なことになった…』が脳裏によぎりましたが、反面ここまで自分の内面を映し鏡のように反映された歌は初めてでもあったので、アルバムを聴き終える頃にはすっかりバックホーンの虜になっていました。
現在も一番大好きなバンドは?と聞かれたら「THE BACK HORN」と答えています。

泥臭くももがいてでも生きる姿は美しい獣のように思う。

5.空の無い世界/Ao(ex. raison d’etre)

札幌のインディーズバンドAo。(現在はraison d’etreとして再始動すべく準備中)
お気づきかもしれませんが、私は根拠のない「大丈夫だよ!」やラブソングがあまり好みではなく、どちらかというと湿度を感じるような暗い曲や例え救いがなかったとしても現実を突きつけられる方が好きです。それがAoの曲にはあるような気がする。
この「空の無い世界」に関しては歌詞がすごく好き。全編通して好きなのでもうそれを読んで欲しい。
特に二番のサビが終わった後の間奏後の静かなサビの部分が好きです。絶対聴いてくれ。

6.空をなくす/syrup16g

歌ってる内容はヤバい。正直あまり人に勧めて良い曲じゃない気がしてる。
でも例の不登校中学生時代にsyrup16gの歌に救われてきたから今があるので入れました。
あえて何も言うまい。

7.生命線/THE BACK HORN

歌い出しが「どうにでもなればいい こんな世界は」ですからね。
線路に飛び込み触れて初めて自分が「生きていたい」と気付く描写はすごくリアルでゾッとした。
訳も分からぬまま死ぬのと、生きたいと自覚し命を賭けて生きるのかは雲泥の差があること。この曲を聴いてそういった矛盾を抱えていることを認めた上で生きてやると覚悟を決めました。

あとベースライン超カッコいいです。練習してますがスラスラ弾けません。もっと練習します。

8.The Sniper/APOGEE

2nd.Album 「Touch in the light」より

メロディーラインがひたすらに美しい。切ない。これも私が能書き垂れるより聴いていただいた方がいいので聴いてください。冒頭15秒だけで曲の良し悪しなんて分かってたまるかよ。


9.その訳を/ASIAN KUNG-FU GENERATION


初期アジカンの中では異色な曲ではないでしょうか。絶望の果てでひたすらに他者を想い合い、手を取ろうとする姿勢は「慈しみ」と例えるのがしっくりくるような気がします。
以前Vo.ゴッチが「うまくいかない苛立ちをぶつけまくってた20代の最中に、この曲を生み出せたことは良かったと思う。優しい歌だと自分で思う」というような趣旨をロッキンオンジャパンだったかな…のインタビューで話していたのが印象的です。


10.パレット/ポルノグラフィティ

本当は別の曲で締めるはずがSpotifyになくて、次点で選んでたこの曲にしました。

Album「雲をも掴む民」より
うちの姉夫婦がポルノグラフィティが好きで、結婚当初は義兄さんがワゴン車を運転してたのもあり「暇ならミカちゃんも一緒に出かける?」と姉達がよく誘ってくれていました。その車内でかかっていたのがこの曲で、その時のことを今でもよく思い出す。
言葉で定義してしまうことでかえって窮屈になること、そして曲の中盤で敢えて定義することで手のひら返してくるところ。その上で最後どうなるのかを是非聴いてみてください。

おまけ Spotifyになくて泣く泣く2軍にせざるを得なかった曲

「坂の途中」/raison d’etre

輪島で漆を勉強してた頃、これを聴いて「学びを無駄にしない、させない」と自分を奮い立たせていました。

きょうはうまく眠れない/ENTHRALLS

こちらが本命の10曲目でした。
ENTHRALLSの歌はやさしい。ライブで唯一、初めから最後まで何故だか分からないけど号泣したのはENTHRALLSだけです。
余談ですが、ベースの発表会をしたときに先生にやりたい曲候補を持って行った際に
「ミカちゃんは鍵盤の人っぽい選曲をするね、ギターロック通って来た人というよりも、ベースラインがジャズっぽかったりメロディになってるのが多い。昔やってた?」と当てられたことがあります。
当時高校生でしたので『はい、小学生から現在もエレクトーンをやってます』と答えたら
「あー!それでか!すごい納得!」と言われました。だから構成に鍵盤の方がいるバンド大好きです。