谷戸会が、7月から鷹取の〈守屋の間〉に移ることになった。
hatis AOにクーラーが設置されてないから暑い、という理由で夏の間は他の場所でやる、とクラフトさんの意向で。
(無料で貸していたのに言い方とかあるやろ!王様か!!と内心ちょっとイラッとしていたのはここで収めておこう。)
結果、他の場所に移って良かったと思う。場所が移ったことにより、クロフネさんの意識が変わった。Xの呼びかけを見ても、言葉の変化が見て取れるようだった。
やすきは、かねてから、谷戸会は横須賀の各所でで行われるようになればおもしろいと考えていた。田浦、久里浜、浦賀、三浦海岸、武山、佐島、秋谷。場所さえあれば、フォーマットはもうできている。
場所によって、来る人も変わるだろうし、あたらしいつながりを作れる。
谷戸会も、次の段階は進む時がきた。
追浜の空気
ここ2回、谷戸会は集まりがよくなかった。マンネリが進み、決まった人しか来なくなっていた。
ほっとくと夜の12時をすぎても話が尽きなかったのが、前回は9時をまわると自然と終わっていた。
このまま、自然消滅してしまうんじゃないか。やすきはそう危惧していた。
マンネリを打破するという意味でも、場所を変えたのは、タイミングとしても良かった。
西中東さんが動いてくれて、場所は〈守屋の間〉に決まった。関東学院大学の学生たちがつかっていた古民家だったらしい。
当日。ミカさんが営業終了間際にきてくれて、いっしょに行くことになった。ミカさんは谷戸会に行くつもりはなかったのだが、偶然が重なって、行けることになった。僥倖。
ミカさんは追浜に行くのは初めてらしかった。祭りをやっていて、ついでに観に行ったが、出し物は終わっているらしかった。

ミカさんをぜひ連れて行きたい店があった。駅前の〈安井商店〉。追浜の労働者があつまる角打ちだ。やすきは、この店のざらつきを気に入っていた。スミーさんとも来たことがある。

ミカさんは、日本酒の月山を注文した。やすきも、日本酒を頼んだ。銘柄はおぼえていない。カウンターでお金を支払っている間、ミカさんは何人かのお客さんに話しかけられていた。いつもの労働者のざらつきはなく、祭りの帰りに寄った地元の人ばかりで、店内には暖かい空気感が漂う。この人間らしさを、味わって欲しかった。
地下にある京急ストアでお菓子とお酒を買い、〈守谷の間〉に向かった。やすきも初めて行く場所だったが、〈守谷の間〉は鎌倉の佐助の辺りに似ていると、ミカさんがおっしゃっていた。いい場所だということなのだろう。
たのしいだけではなく

結果として、場所を変えてみたものの、今回も谷戸会に大きな変化は見られなかった。
楽しかった。参加した西中東さんもスミーさんも、よく笑っていた。

だが、なにかもうひとつ。人を集めるのに、活発さを取り戻すのに、なにかが要る。
翌日。イーブイちゃんのペリー会がhatis AOで開催され、谷戸会のことを話し合った。
会を存続し、盛り上げていくには、楽しいだけではなく、学びが必要ではないか。ペリー会は歴史を学ぶ機会で、横須賀駅のの画像の理由など、知れば楽しい知識をリモートで勉強した。
堅苦しくない範囲で、その月の谷戸会でコンセプトを決める。自分な好きなものについてのプレゼン。マニアックな掘り下げもいいだろう。
怪談士を呼びたいと、クロフネさんは言っていた。
第一回から会場にhatis AOをつかってもらっていて、谷戸会が膨らんでいくのをこの目で見てきた。谷戸会は横須賀にとって大切な場だ。そして、これからより大きくなる予感もある。
谷戸会をきっかけに、始まるなにかもあるだろう。
これから谷戸会は変わってゆきます。みなさんもぜひ足を運んでいただいて、アイディアを出し合ったり、横須賀がどうすればよくなるか、話し合いましょう。また、これからも、ご縁をつくって、素晴らしい時間をすごしていきましょう。
