〈cafe mimosa〉のジンジャーココナッツポークカレー

晩秋。

行こう、行こうとしていたが、なぜかタイミングが合わず、たどりつけなかった〈cafe mimosa〉。火曜日の昼、出かけることにした。

〈cafe mimosa〉さんがスパイスカレーをつくっていることはXで伝わっていた。和風スパイスカレーに天ぷらを合わせたアイデアを〈横須賀マサラ倶楽部〉で話すと、マサラ倶楽部のメンバーは驚いたようだった。

大阪では〈はぐ寧〉という、和食の職人さんが営んでいるスパイスカレー屋がある。ほかにも、刺身をのせているスパイスカレー屋さんもある。発想の柔軟さに、同じようなものを感じた。

横須賀は海軍カレー以外のカレー屋が少ない。とすれば、カレー屋だけではなく、カフェがレベルの高いスパイスカレーを出すようなれば、横須賀がおもしろいことになる。

同じ富士見町の〈山の上ベーカリー〉さんもスパイスカレーを出している。いくつかカレー屋さんではない飲食店も、同様。

秋の暮れ、日差しがあたたかい日だった。雲ひとつない空の下、富士見町から山を下って、堀之内駅方面まで歩いていく。オレンジと白で統一された居住群があって、南仏の風景を思い起こさせる。横須賀の平日はおだやかだ。歩いているだけで心地がいい。どこかふわふわとして、透明な心地で、住宅街の裏道を進んでいった。

国道16号線の一本奥の筋は、かつて江戸と横須賀をつないだ旧街道だった。車の往来もすくないので、散歩するにはもってこいの道。

サボテンを売っている個人商店的なスーパー、〈たかはしストアー〉さんがある。

ブタを飼っているお宅もあって、運が良ければ通りすがらブタを見れる。

三春町の見物のひとつが、ラピュタのような擁壁だ。天空まで聳え立つような、偉大な自然のような、ディストピアのような。
春日神社。かつては、ここから堀之内駅まで、露店がならぶ盛大なお祭りがあった

ポークジンジャーココナッツカレー

細い路地の奥に、紺色のサンシェードを誂えたオープンテラスが見える。〈cafe mimosa〉の入口だ。天気のいい日は、こんな庭先で過ごせばご機嫌だろう。

店内は天井の高いロフトのような構造になっている。一階にキッチンとテーブル席、階段を登ると、そちらにも数席。

キッチンのカウンターには手作りのアクセサリーが販売していた。

一階のテーブル席に着いた。いくつかランチメニュー。タコライスも頼みたかったが、スパイスカレーのメニューから、ポークジンジャーココナッツカレーを選んだ。

窓から、陽があたったオープンテラスがのぞく。時間が止まったかのような穏やかさだった。小鳥のさえずりがどこまでも響いている。

スタッフのmaoさんご夫婦が出迎えてくれて、話をした。〈cafe mimosa〉はてんびん座のmaoさんと、みずがめ座のmaoさんのお母さんで経営されている。風星座のカフェだ。

〈cafe mimosa〉のスパイスカレーは、カレーに、ライス、パン、マッシュポテト、サラダがプレートにのっていた。一風変わった構成だが、たべやすい。

テラスは日当たりがよくて、気持ちよさそうだった。

みなさまも堀之内に行った際はぜひ。