鎌倉に雪が降ったらしい。横須賀は、冷たい雨が1日中、降り続いていた。鎌倉と横須賀は、距離にして13キロほどしか離れていない。それでも、あちらは雪、こちらは雨。同じ海側でも、横須賀は気候が温暖なのだろう。
鎌倉に勤めていたとき、雪が降った日が1日だけあった。若松大路の松に雪が被り、長谷の家々や山も白く染まる様は、美しい絵のようだった。あの光景は、生涯忘れることはできないだろう。
その時、古都である鎌倉の美しさを理解することができた。詩情めいた秩序が、奥行きのある美しさを街にもたらしている。
私の地元の岡山県津山市も城下町だ。津山は首府ではなかったが、京都を参考にして街がつくられている。自分の生まれ育った環境なので、なんとも思わなかったが、冬の津山に帰った時、雪が積もる様を見て、美しいと感じるのだろうか。
もしかしたら、鎌倉に生まれ育った人は、鎌倉を美しいと感じないのかもしれない。
痛みを堪え

今週は尿路結石が再発して大変だった。先週の金曜日の夜、仕込みをしながら痛みが急に出てきた。1年ぶりだった。土日はランチ営業のみにさせてもらって、なんとか乗り切った。お店を回していると意識がお客さんに向くが、帰られると痛みが出てくる、という有様だった。
土曜日のランチを終えて、そのまま寝込んだので、追加の仕込みができなかった。日曜日は残り分がすぐに出てしまい、対応できなかったお客さんが何組かいた。1組、売り切れでお断りしたお客さんがいて、申し訳なかった。
来客数自体はふつうのお店さんとくらべ、まだまだ少ないのだが、それでも存在が広まってきている感触がある。土曜日は開店前に入口で待たれているお客さんがいて、驚いた。津山の店でもなかったことだ。
スパイスカレーをつくってもつくってもお客さんは来てくれず、ほとんど自分で食べて、それでも食べきれなかった分は庭に捨てていた頃と比べると、だいぶ前に進むことができた。
手塩にかけてつくったカレーを捨てるのは、悔しいというより、悲しかった。今は、食べてくれる人がいて、とてもたのしい。みなさんのおかげです。ありがとうございます。
月曜日、久里浜の漢方内科に行く。心臓が痛くなる日が続いていたので、ついでに心臓も診てもらった。心臓は、ほぼほぼ大丈夫ということだった。安心した。
去年と同じく、結石を小さくする薬、排出を促す薬、皮膚の乾癬の薬、活力の薬を処方してもらった。久里浜の漢方内科の先生は獅子座で、水瓶座の自分に合っていた。獅子座の人はプライドの高い人と言われるが、むしろ誰より気遣いの人だと思う。
脾臓と腎臓に石がいくつか出来ていた。去年は大きい石が一つできていて、身が引き裂かれるような激しい痛みだった。今回はそこまでではないのだが、1日に数回、痛みの波が襲ってくる。
春が来たりて

私だけかもしれないが、結石ができると強い倦怠感に襲われる。免疫力も落ちてるのか、軽い風邪のような症状も出た。去年の秋、風邪をひいてが、我慢して働いていたのだが、今回は無理だった。5日間稼働できなかったし、病院代なども含めると6万円くらいのマイナス。まあ、健康が1番だ。
寝込みながら、1人で食事もつくらなければいけない。食材もお米も切れていたので、上町の京急ストアまで重い身体を引きずって買い物に行った。体力が落ちているので、案外それが辛かった。
こういう時になんだが、傍らにだれかいてくれたら心強い。1人になってから1年が経つ。寂しさに慣れたつもりだったが、布団から天井を見上げて、寂しくなった。春はこないものか。
でも私が弱っている時に頼ってばかりではいけないよな。相手も弱っている時に私も助けてなくてはいけないし、お互いに支え合える関係にならないとな。
この2年間はかなり根性ついたし、これからも芯は太くしなければいけない。そうねー、自分の事業で自分とその人くわす、くらいならないとね。