火曜日。朝、起床。寒いけれど、窓を開けて、澄んだ冬の空気に入れ換える。ピン、と一本の糸が張られているような心持ちになる。
昨晩に焙煎したコスタリカを淹れる。一晩置くと香りがまた変化していた。甘みがさらに増していている。焙煎して1週間したものをお出しすれば、喜ばれるだろうな。
金柑と八朔のジャムを〈パン・ド・パニエ〉さんの田舎パンにつけて食べた。コスタリカの風味にマッチしていて、2切れも食べてしまった。珈琲も2回淹れた。
伝わる

久里浜の図書館へ行き、ノートに考えを整理することにした。出かけると、ある人に話しかけられた。
〈hatis AO〉を訪れようとしてくれていた方だった。胸元のエメラルドグリーンのブローチに赤いシャツを、黄金色のレザージャケットに合わせていて、随分とお洒落な男性だった。
聞くと、どうやら野口さんが話していた人のようだった。その方も30年以上、喫茶店を経営されている方だった。このブログを読んでいて頂いて、私にアドバイスを伝えに来られた。
ブログをかなり細かいところまで読んで頂いていて、
「読んでいると、泣きそうになってしまった」
とおっしゃってくれた。
その言葉を聞いて、私もその場で泣きそうになってしまった。あきらめずに進んできてよかった。
お土産に〈中井パン〉のポテチパンを2つも頂いた。ありがとうございました。12月30日に店を開けますので、宜しくお願いします。
仕事の進捗

結局、年明けからの仕事は決まらず。昨夜に数件の応募をして、午前中にどっと連絡が来た。
電話が2件来たものの、どんな求人の応募をしたかあまり覚えていなかった。電話に出て、1件は条件が折り合わずそのまま断った。もう1件は、今日の午後3時にWEB面談まで取り付けた。
WEB面接は、コロナに関連するお仕事だった。職場は横浜駅の近くで、時給は1月末まで1700円。ただし、2月からは1500円に下がり、さらに交通費は支給なし。
県立大学駅から横浜駅までの1ヶ月の定期代が約13000円。月の支給額から引かれるとすると、あまり条件としてはよくはない。
横浜は時給1500円以上の、お給料がいい求人が多いが、もしかすると他の求人も、交通費で引かれているのかもしれないな、と考えた。
年末年始は、津久井浜の農園さんでバイトをさせてもらうことになった。ありがたい。農業の仕事は初めてだ。ニシガーミーがキャベツ農家をしていたと聞いた。
先週の店の営業はいつもより多くの方に来て頂いた。土日の来客が安定して1日に10人以上、足を運んで頂れるようであれば、売上が立ち、週7ではなく、週6稼働で済む。1週間に1日、休みがとれるということだ。春までに実現できれば嬉しい。
改装費の設備投資と、店を回していくために手持ちの現金が不足している。解消するまでは休みなしで働かなくてはいけない。
忙しい自慢ではなくて、状態としてはあまり良くない、ということだ。この2ヶ月の体への負担は大きいものだった。
その代償だろうか。この2ヶ月は、きつかった2年間の中でも、1番濃密な時間だった。スパイスカレーも珈琲も変化することができたし、新しいご縁が出来たのが大きかった。津山の〈hatis 360°〉の数倍の濃さだったと思う。
この濃密さを毎週6日できるようになれば、どんなに経験値を積むことができるだろう。
エムバペのように

サッカー日本代表の酒井弘樹選手が、ワールドカップ後のインタビューで、今回の大会は準備期間が短かったが、どう対応したかという質問に対して、「時間の質の濃さが大事だった」と答えていた。
また、別のインタビューでは、エムバペは1年間の成長の幅がケタ違い、とも話していた。
この2ヶ月は来客数を考えるより、仕込みの準備に追われていた。時間的にも物理的にも大変にも関わらず、楽しいと感じていたのは、準備の中で成長ができていると感じていたからだ。
来客数が少ないぶん、お客さん1人1人のフィードバックが大きく、改善が捗った。みなさん本当にいい方ばかりで、今後のお店の方針について意見やアイデアをくれた。
この恵まれた環境で、来年1年、自分がどう変化して成長できるか。そこにかかってくる。人事を尽くして天命を待つと言う言葉がある。みなさんの支援という天命を受けているので、飛躍のために、私がどう詰めれるかが鍵。
また、関わってくれている人たち1人1人と、いかに良い関係を築いていくか。
今日はサウザンドクレインさんと飲みに行く約束。バイトで帽子が必要になる、ということだったので、平成町のワットマンで280円の黒いニット帽を買い求める。タグに「Today For Tomorrow」と書いてあった。いや、ほんまやで。
100円の幸運

堀之内駅から中央まで出たものの、サウザンドクレインさんから連絡が来なかった。サウザンドクレインさんは自由な性格なので、まあいいかと思った。
先週の営業で、横須賀の柏木という地域が、旧日本軍専用の遊郭だった、とお客さんと話題になった。しかも別々のお客さんが2組つづけてだった。柏木は、〈パン・ド・パニエ〉のある辺りらしい。
山口瞳の「血族」という小説にその描写がある、と教えてもらった。サウザンドクレインさんを待っている間、三笠商店街のブックオフで暇つぶしをしていると、100円コーナーに「血族」があるのをたまたま見つけて買い求めた。年末年始の楽しみが出来た。
ついでに、里見弴の「文章の話」という本を買った。さいきんブログを読んでくれる人が多くなったので、よりいい伝達をするために、勉強をしている。
ウンベルト・エーコの「記号論」を読んでいる。目から鱗の内容。chatgdpというAIを併用すると、さらに理解が増す。画像生成AIのmidjourney もそうだし、技術革新が進んでいて、一部の人たちだけでなく、私たちにもその恩恵が享受できる世の中だ。