金曜日。8時半に目醒める。いつものルーティンよりかなり遅い。数年前から寝つきがよくないのだが、今日はよく眠れることができた。気持ちのいい起き上がりだった。これが毎日つづけばな。
横須賀は快晴。澄んだ青空が晴れ渡る。蝉の声が多重に響く。夏のオーケストレーション。山を削ってできた富士見町は、森と共生している。

朝のルーティン
飼い猫のアストラッドのお墓にお祈りをして、庭の植物たちに水やり。最近、ミントが元気がない。バジルとレモングラスは勢いよく生育している。
プチトマトとトウガラシは見事に赤く実った。これから私の店が実ることを暗示しているようだった。いや、多くの仲間ができて、既に実りがあるのだろう。
チリペッパー、ガラムマサラを塗布した豚肉を刻み、三浦産きくらげ、残り物のピーマンと炒めて白ごはんと食べる。あんかけにすれば、さらに旨かっだろうが片栗粉がなかった。

9時半から歯医者。県立大学駅から近い歯医者さんを選んだ。右上の奥歯が虫歯になり、治療をしてもらっている。
歯の神経を抜いてもらったが、なぜか鼻が効くようになった。上の歯は頬骨を通して耳と鼻につながっているので、因果関係があるようだった。
プルーストの「失われた時を求めて」は、紅茶にマドレーヌをひたして、その香りが過去を回想するシークエンスからはじまる。
五感のうち、嗅覚のみが情動を引き起こすらしい。香りは記憶と感情を伴う、ということ。
鼻が効くようになって、街のにおいに、昔を思い返すようになる場面ができた。むかし聴いていた曲を聴き直して、その時の気持ちがフラッシュバックするように。

歯医者で削った歯を埋めるため、型を取られた。ぐにっとする半液状のものを噛まされる。小学生からこの治療は覚えがあるが、小気味良く感じる。ほんのりミントの香りがした。
治療後、ホームズへ。資材の購入、インパクトドライバーのレンタル、木材のカット。車がないので、ホームズから富士見町までの道のりが歩き。重い資材を運ぶので、いつも道のりが遠い。
なんとか店にたどり着く。小休憩。無性に町中華がたべたくなり、駅前の〈天津餃子王〉で昼食。メニューからは消えていたが好物のよだれ鶏定食を頼む。この店のよだれ鶏は辛いタレ。

いままで一番うまかったよだれ鶏は、神戸三ノ宮駅前にあった町中華で、ゴマだれだった。あれ以来ゴマだれのよだれ鶏は見かけない。
この店は13:00以降は紅茶か珈琲が無料になる。しかも、丸山珈琲の豆も選べる。至れり尽くせり。
本日の作業
作業開始。戸を建てつけたり、いろいろやる。体力的にきついが、ここはやり切る。アンティークの小物を揃えたい。内装の細かいところを詰める。
17:30で、作業切り上げ。次のことをしなければならない。
ソムリエのニシガーミーからエチオピアの生豆をもらっていたので、焙煎。ニシガーミーはエチオピア大使館で働いている友達がいて、その人からもらったとのこと。ニシガーミーの人脈には舌を巻くばかり。
ひさしぶりの焙煎。楽しかった。エチオピアらしく欠点豆が多い。依って依って依る。
焼いた豆をいれる容器がなかったので、リビング横須賀方面へ買い物。掃除用の重曹、今日のスパイスカレー仕込み用のトマト缶も買う。西友にはオーガニックのトマト缶があって、風味がいい。130円と安いものより40円ほど高いが、店で出す用ならいい出費。
このタイミングで、辻さんから電話。辻さんは前の職場でいっしょに働いた。店がオープンすればまた来てくれる。こういう連絡は嬉しい。「ウエルカムですか?ノンウエルカムですか?」という遠慮が面白かった。
ラム
安浦町の〈夜鳴き食堂〉で7人で飲み。店のことを頼んでいる人が複数人いたので打ち合わせがしたかったが、思ったより飲み会比率が高かった。楽しかった。
この店はめずらしくラム肉をだす。美味い。エビマヨと、厚い牛タンも美味しかった。
解散して帰宅。スパイスカレーの仕込みとキッチンの片付け。カバンが汚れているので風呂に重曹湯をためて一晩漬ける。依った欠点豆がもったいなかったので、細かく砕いて自分用の水出し珈琲にする。

ミルク出し珈琲も試してみよう。西友にココナッツミルクが出ていたので、ココナッツミルク出し珈琲とか、ミルクにミントを入れてみたりとか、いくつかアイデアが浮かんだ。
スパイスカレーはトマト、アプリコット、レモングラス、バジルで煮込み、ハンドミキサーで撹拌し、前準備だけしておいた。アプリコットを4切れ入れたが、トマト缶ひとつにつき、2切れでいい。
しまった。試作なのでトマト缶をひとつ使い切らなくても良かった。トマトの割合が多くても全体のバランスが崩れるんだよなあ。
