思った以上に体が悪い。血便、血尿と続いて、土曜日はとにかく体が重たかった。膀胱も痛い。倒れ込むように、自室の窓から外を見ていた。庭には薄いピンクの花が咲いている。暖かい春の日差し。
倒れ込むように
季節は巡っているのに、私はなんでこんなにも物事が進まないのだろう。体調は悪くなる一方だ。この先、体は持つのだろうか。逡巡を巡らす心が、現実の結果として現れているのか。
ここで倒れてしまったら。1人だからだれも気づかない。
もしそうなったとしても、自分の選択した結果だった。そうなることは予期しなくても、選ぶということはそういうことだ。
何かあって、追い詰められて、動いて、働いて、お金をつくって、0から自分で改装して…。
なんの縁もゆかりない土地で、切り拓いて。みんなが手を差し伸べてくれて。素晴らしい景色も見て。
恥の多い人生だったが、この日記を見続けてくれた人には、なにか伝わったのではないかと信じ、終わ….れはしないか。
さすがにここまで来たのだから、やらなきゃ。
人生は選択の連続。選びとる勇気がなかて、選択を人任せにしていた私も、その言葉が身に染みるようになった。選んで、選ばざるを得なくなって、得たり失ったりする。

生きる
窓から、UFOのような動きをして、虫が部屋に入り込んできた。虫は畳の上に止まった。ストローのように長い口を、手で研いでいる。庭の花の蜜をこの長い口から吸っているのだろう。
形状だけ見ると、地球上の生物というより、なんだか宇宙人のように思えた。その群衆が庭をうようよ飛んでいる。マーズアタックのような展開だ。
Shigetoの『No Better Than Now』というビートアルバムを聴いていた。この虫は耳が良くて、音に引き寄せられたのかもしれない。

この虫も、必死に生きようとしている。
前日、妙な夢を見た。神戸で長く住んだ王子公園に、大きなカフェが出来ている。前を通ると、たくさんの人がいる。
その中に懐かしい人たちがいた。中学のバスケ部で、ガードのレギュラーだった太田さん。大学生の時、コープのバイトで出会った嫌いだったヤスキ、という初めて会った同名のイケメンの先輩の、彼女。その人もコープで働いていて、同じ岡山出身だった。よく叱られていた。
再会のしようがない、それどころか記憶に思い出すこともなかった2人が、大人になった姿を、夢で見る。奇妙な出来事。
過去を忘れよう、と心に決めたら、無意識の奥深い所が作用して夢に出たのだろうか。
起きて、その夢を思い出すと、あぁ、生きてた良かった、と感じた。
関わりの薄い深いを別にしても、いままで無数の人に出会った。出会い、別れて、別れた後も、その人の人生は続いている。
関わりの深い人は今もInstagramで繋がって、連絡を取り合う人もいる(この頃、なぜかDMで連絡を取る人が増えている)。
そして、私も含め、これを読んでくれている人も、すれ違い、出会った人、すべてが例外なく、いずれ終わりが訪れる。
では、今この瞬間を生きる以外、なにもないのではなかろうか。
私がこれから、店を初めて、成功し、地域に役に立ち、東京や津山、神戸、自分が始めたい場所で店を始め、うまくいって、多拠点生活ができ、自分のつくった音楽が多くの人に聴かれるようになって、ECやメディアも成長する、というヴィジョンがすべて叶うとする。
結果は結果で、そこに向かっている今が大事なのではないか。
幾多の後悔を重ねるうちに、そう思えるようになった。

5/9に工事の下見が決まった。GW、プレオープンに来てくれると友達から連絡があった。スパイスカレーを仕込んで、珈琲も焙煎しないと。
Baggyという、神戸でラップをしている友達が、居酒屋を開くとInstagramで報告していた。連絡を取り合った。
周りも進んでいる。
みなさんもきっと、いい方向に進んでいる。
私も亀のような歩みで、進む。体を治すのが先決か。いい方向にいく。