前に少しだけ書いたが、2021年に聴いた音楽の振り返りを書きます。併せて、聴いている音楽が自分にどういう影響を与えているのかを考えてみる。

2021年に追及していたのは「機能性」。心身共に疲弊していたので、聴いていて、つかれない音楽を探していた。
つかれないとは、騒がしくない音楽。音楽自体を意識的に聴き始めた中学生の時分、騒がしく暴力的なラウドなロックがだめだった。悲しさがあるという理由で、ヒップホップを聴き始めた。悲しさは、今でも音楽を聴く理由のひとつだ。
また、独りでの生活が再び始まったので、音楽が慰みになった。
とはいっても、三浦市での生活はそこまで寂しさを感じなかった。三浦は不思議な場所だった。白石町の、黄色い一戸建て。一階の六畳一間で暮らしていた。
みんなで暮らせるようにと考えていたが、2階の二間は使うことがなかった。
三浦に移ってからも、状況は流動的で、夏は朝5時に出て夜10時に帰る生活。9月から店を始めようとしたが営業許可が下りず、慌てて物件を探して横須賀に移ったので、落ち着けはしなかった。
だが、三浦は気候が暖かで時間の流れが緩やかだったので、1日1日がスペシャルだった。今思い返すと。なんでもない日々、なんでもない時間が、人間に許された幸せなのだろう。
Sportfyで使っている機能としては、radio、Discovery Weekly。これをずっと流してて、引っかかった曲をお気に入りに入れ、アーティストやアルバムを聴く。
あるいは、大阪のnewtone recordsの入荷したもの。このレコード屋にはコンピューマが在籍していて、入荷が素晴らしいセレクションだ。
2021年のキーワードは、アンビエント、ダブ、ニューエイジ。つかれない、みゅわ〜〜んとした音楽。ヒップホップも聴いていたが、リリック書いている時だけかなあ。ジャズも、最近の人で、アンビエントや、多くの要素が溶け込んだシチューのようになっているもの。
ダブ/アンビエントに関しては、素晴らしい記事があった。
https://note.com/yorosz/n/ncdcfddff7057
この方のようにシーンや流れを解析できるまでに至ってはいない。が、多すぎる情報に飲み込まれまくってはいるので、自分がどういう音楽を聴いているかくらいは把握しておきたい。よく聴いていたアルバムをご紹介。

これは聴いた。よく聴いた。聴きすぎて飽きるくらい聴いた。Sportfyで見つけたアルバムは、何度も聞き返すことがない。次々にいい曲が現れるからだ。そう考えると、ここ数年で久々にアルバムを聴き返すという行為をした。ハイエイタス・カイヨーテのポールベンダーによるソロプロジェクト。マーティン・デニーちゃあデニーらしいけど、まったく別物のかんじ。ゆったりして、葉山や海際のカフェで聴きたい。三浦にもあっていたね。

中目黒のテープ屋さん『waltz』に行って、アンビエントの新譜がテープでリリースされていた。こういう動きがあるんだと知り、帰って調べてみると出会った人。カワグチ君という日本人らしい。日系。ヒップホップもやってるらしく、ビートぽい曲があって、なんだこの時間感覚はとなる。ビートは、打つタイミングとか、作っている人がどういう時間をふだん過ごしているかが現れる。

これもよう聴いたなあ。リリースが2012年で、コロナ前の音楽という感じがする。このざわめき感。今は時代が変わり、不安な状況で、もう人々が求めていない。バレアリックを追い求めて出会ったのか。『Crezt』というビートのない曲が好きだった。
つかれるので、ビートのないものを中心に聴いていた。9th Wonder とMursの記事を書こうと聞き返してみたが、緊張感がありすぎてだめだった。
音楽感覚は心身に多大な影響を与える。もちろんそうでない人もいる。精細な神経な持ち主にとっては音楽も必要だ。人々がこれだけアンビエントを表現し、聴いているということは、みな同じ状況にあるということか。つかれている人が多い。
そう言う人たちのために、浄化されるような曲が流れる空間をつくろう。