人生と世界が大変なときに聴く音楽

2021年は個人的にも大変な年だった。もちろん社会も。

朝倉未来はAK-69との対談で「新しい時代に切り替わった」と語った。波物語や自身の100万円チャレンジが炎上したことを挙げ、「やってみないとどれがいいか悪いかわからない」と。時代の価値観が変わったから、いままでの常識が通用しなくなった。

オミクロン株が世界的に蔓延し、ついに日本にもその兆しが来た。ファイザー社は春先にオミクロン用ワクチンの完成できると言い、夏頃の終息を示唆している。

ビルゲイツが突然、コロナはインフルエンザのようになると言い出したのも、世界中が不安になっているので、和らげるものであろう。

私たちも、新しい意識に切り替えなければいけない。なくなるものも多いだろうが、その分、新しい何かが始まるはず。

個が強まり、1人の時間が多くなる時代。自分と向き合う機会を作るために、音楽はもっと必要になってくる。

2021年、よく聴いた音楽をアルバム単位で振り返る。自分が試されるかのような一年に、精神を助けてくれた音楽たち。水を飲むように音楽を聴いてきたが、今年はすこし深掘りして、言葉に留めて、お伝えします。きっちり認識して、調べて、受け止めて、解釈する。変化といいものを共有していきましょう。

葉山の森戸海岸に落ちていた石

心を落ち着かせる音楽

Ólafur Arnalds / 『Some Kind Of Peace』

  • Release : 2020
  • Mercury
  • Post Classical,Piano

アイスランドのマルチインストメンタリスト、オーラヴル・アルナルズの5枚目のアルバム。ピアノやシンセサイザーなど、鍵盤が主に使われている。

傾向として、アンビエントなどビートのない、つかれない音楽をよく聞いていて、ポストクラシカルの領域まで入ってきた。明るい音楽を聴いていると心が疲れてくるので、こういった陰かつ癒しを求めていたのかもしれない。

一曲目にはUKブレイクビーツの大御所、ボノボが参加。抒情的で、静かな部屋の暮らしの隙間に入ってきそうな音楽。寄り添ってくれるなあ。