ドイツからの旅人が3日間滞在しました。名前はラース。ガールフレンドをアジアを旅していて、カウチサーフィン(海外旅行者の宿泊をヘルプする相互扶助サーヴィス)にて丹後山アパートメントを知ったそうです。丹後山アパートメントの管理人が不在だったのおで、当magazine編集者が案内しました。その体験をみなさんにシェアします。
英語は意外とわかる むしろガンガン使ってた方がいい
ノリで引き受けてみたものの不安だったのはコミュニケーション面。ドイツ語はもちろんできないので英語を使います。いや英語できっかな….と腕を組みましたが、意外となんとかなりました。ラースは英語がネガティブではないので、とてもイージーな英語を使う。我々も3年間は英語の義務教育を受けているのでイージーに思えるのです。知識はあるのだから、むしろガンガンに使ったほうがいい。そう結論づけました。
とはいっても、最初はまったくできずドギマギしました。なんとなーく言ってることは理解できるけどこっちからの返答が言葉にできない。脳内で日本語を英語に変換するのにどうしても時間がかかり、スムーズに会話ができず。もどかしい気持ちが募りましたが慣れが解決してくれました。
単語でコミュニケーションを取っていたがそのうち文章で会話できるようになる。インターネットの英語の記事でもよおく見たらわかることばかり。ツイッターとかユーチューブのコメントとかも。経済など専門的な単語は調べて覚える必要がありますが、覚えたら終わりだし。英語に触れる機会はめっちゃあるからいくらでも覚えていける。ヨーロッパに留学した楓ちゃんも手伝ってくれましたが、お金と時間をかけて英語の授業を受けるより環境が大事だと。ラースも「海外を旅したら英語使えるようになるで」と教えてくれました。必要な環境にいれば自然に身につくと。
ドイツ人とうどんや餃子をつくる
ラースとガールフレンドのゾンネちゃんは料理が得意。旅慣れてるせいもあるやろうな。丹後山アパートメントの竃をいとも簡単に使いこなしていました。火をつけるのに手間取っている私に、「May I help you?」と声をかけてくれてました。すらーっと道具をつかいこなして火をつけるゾンネ。竃をみて、「この灰を畑にまいたら野菜がよう育つで」と教えてくれたゾンネ。ようできるやつ。建築関係の仕事をしているそうです。
ジャパニーズフードを食うたらええええやろということで味噌煮込みうどんをつくる。味が薄くて本来の味付けではなかったがまあ伝わってるでしょう。日本は麺の種類が豊富と伝えておきました。
最後の日はラースとゾンネちゃんが餃子を皮から手作りで作ってくれました。ベトナムを横断し、中国もロードバイクで旅していると聞いたので覚えてきたんでしょう。ぼてっとしていて、不思議な触感でした。
食べ物に関して2人は意識が高かったです。ドイツはオーガニックフードの文化が進んでいるらしい。ゾンネは野菜のことをよく聞いてきました。食べ物の取り組みをしている楓ちゃんと意気投合。ドイツでも若者が農家を継承しない問題があるそうです。良質な野菜が食べれること自体幸せなこと。
原発のことについても話し合いました。ドイツは全面的に原発を使わない方針ですが、それだけでは国内の電力を賄えずに主にフランスから輸入しているそうです。「問題は深刻だけど、わたしたちは生活レベルを落とすわけにはいかない」とはゾンネの弁。ジレンマを解決するにはこれ以上は不必要なモノを作らないということです。
ラースはベーシスト。ジャズバンドもやっていて、クールな感じでした。一ヶ月の休みを使ってドイツのジャズフェスティバルを回っているそうです。いわゆるベーシックなジャズスタイル(ビバップをエレベーターミュージックと表現していた…)よりもロックやヒップホップなどさまざまなエレメンツが混在したスタイルが好きだそうです。うんうん、やっぱ今の音楽をやらなくちゃね。
こっちはヒップホップバンド。 youngblood brassbandというヨーロッパのラップブラスバンドのことも知っていてそのスタイルに近かったかな。
たのしい3日間でした。貴重な経験だった。