津山市で2010年に結成されたインストバンド、thinkaboutが解散に伴い、公開ラストスタジオがK2にて行いました。ライブストリーミングで中継され、東京の世田谷区で見る友人も。ストリーミング視聴数は2000を越えたそうです。K2でも数多くの人が集まり、最後の演奏に耳を傾けました。
静謐が疾走する
私はthinkaboutのライブを数回しか見たことがありません。メンバーの方ともお話ししたこともない。偶然にライブに立ち会って、見るたびに泣かされそうになってきました。
最初にthinkaboutの音を聴いた記憶は、K2のスタジオ。練習に入っていたthinkaboutの音を聴いて「津山にもこんな綺麗な音を奏でる人達がいるんだあ」とぽえーんとなったのを覚えています。その後、K2でライブを偶然見る機会があり、そこからファンになりました。thinkaboutのライブは、とにかく心を持っていかれる。静かに始まって、感情が爆発するように溢れ出す。
thinkaboutはライブの際、バックにランプを灯していた。それがまた情景的で、違う空間に迷いこんだかのよう。bibioのように、過去を思いだす音楽に近い印象でした。
これからの音
以前、当magazineでも紹介したたこ焼きももちゃんの須一さん記事はこちら がドラマーとして参加されていました。現メンバーでのthinkaboutを始めて見たのが、最後だったということです。初期からのメンバーが、現メンバーはどこに出しても恥ずかしくなかった、と。元メンバーの方も子供を連れて来られていて、バンドというの集合体の歴史がかいま見えました。
生命の塊にも見えた最後の演奏。過去でもなく、未来でもなく、今を生きる音楽に、胸を打たれました。
thinkaboutという素晴らしいバンドが津山にいたことを、津山生まれとして誇りに思います。